年頭所感

【2008年 年頭所感】 日立システムアンドサービス

2008/01/07 20:37

週刊BCN 2008年01月07日vol.1217掲載

機動力

中村博行社長


 当社が主体となってビジネスを展開するケースが増えている。これまでは親会社の日立製作所からの請負仕事が多かったが、提案力や営業力を強化してきたことで自主ビジネスが増えた。今後は機動力をさらに打ち出していくことで収益力を高める。親会社の仕事を担うのも重要だが、日立がいつも儲かっているとは限らない。IT投資が踊り場に差しかかったときでも、業績を伸ばしていけるように自主ビジネスの基盤をしっかり築く。

 業績も好調だ。今年度中間期(2007年4─9月期)は自主ビジネスが伸長し過去最高の売り上げ、利益を計上した。今年度(08年3月期)は期初計画を上回る連結売上高1265億円、営業利益82億円を見込む。今期の売上高に占める自主ビジネスの比率は45%の見通しだが、2010年度には50%以上を狙っている。好調に推移していることから、私としては1年前倒しで達成したい。

 00年頃は派遣型のソフト開発が売上高全体の約3割も占めていた。直近では7%まで下がったものの、「得意分野が明確でない」と指摘されることもある。ただ、見方を変えればレガシーシステムからオープン系に至るまで幅広く対応できるのが当社の得意技でもある。この多様な技術をどう実際のビジネスに生かしていくのかが課題。流通サービス業が金融業に進出するなど、ITは業種の壁を超えて広がる。当社の持つ多様性はこうした市場のボーダレス化の需要に対応できるのが強みだ。伸びる要素は非常に多い。


(1)生年月日:1941年9月7日 (2)年齢:66歳 (3)出身地:神奈川県 (4)出身領域:企画営業系
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