ネット関連に波及効果

 1か月半ぶりのIPO(株式新規公開)となったプライムワークスが人気を呼び、新規上場銘柄やインターネット関連銘柄に人気が波及した。東証マザーズに上場したプライムワークスの初値は60万円と公募価格23万円の2.6倍。その後、74万円台まで上昇する場面があった。同社は「電子ブック」をはじめとしたモバイル関連が売り上げの大半を占め、製品はソフトバンク社の2007年末以降発売の全携帯端末に搭載されている。久しぶりのIPOということや成長力を評価した買いが入った。

 これに刺激を受けたのが2月上場のデジタルハーツや3月上場のテックファーム、ビリングシステム、アクセルマークなど。デジタルハーツは携帯電話コンテンツやゲームソフトなどの不具合の検出業務が中心。50万円台で初値を付けた後、3月には23万円まで下落したものの5月末には60万円台まで上昇した。

 上場時に過熱なくスタートして上昇傾向をたどるという、理想的な展開になっているのがテックファーム。上場が3月27日と市場全体が低迷していた時期とあって、公募価格は8万円。初値も15万円台にとどまっていた。プライムワークスと業態が似ていることや、これまで手垢がついていないことで買いが入り、5月末には32万円台まで上昇した。

 ネット関連全体の株価が上昇傾向となったが、その背景の一つはヤフーの自社株買い。ヤフーは6-9月に600億円規模の自社株購入を行い、取得株式は消却する予定と発表。発行済み株式数が減少することで1株あたりの価値は上昇する。株主還元姿勢が好感された形。5月のIPOはプライムワークス1社だったが、6月も1社(バイオ企業)にとどまる。ジャスダックと大証の経営統合を巡るごたごたもあり、IPO増加はまだ先になりそうだ。(有賀勝久)