用途の拡大に期待高まる

 電子部品や電子機器メーカーが開発を進めているのが「無接点充電システム」だ。マウスパッドのようなシート状の充電器に機器を置くだけで充電できるというもの。機器ごとに分かれていた充電器を一つに集約、共有することも可能。接点がないので汚れに強いなどのメリットがある。現在、コードレス電話機やシェーバー、電動歯ブラシなどで利用されている。さらには、携帯電話や携帯音楽プレーヤーなどのモバイル機器用など、さまざまな用途への広がりが予想され、開発企業もしのぎをけずっている。株式市場でも関連企業への関心が高まっている。

 セイコーエプソンは、村田製作所とともに充電時間を大幅に短縮する「ワイヤレス急速充電システム」の共同開発を進めている。これはワイヤレスで電力伝送できる技術で、従来の方式では1-2時間を要していた既存の充電システムに対して、このシステムでは10分から15分程度にまで短縮できる。すでに同社は無接点電力伝送に必要な電子部品すべてが内蔵されたモジュールをサンプル出荷している。実用化も目前だ。

 東光は、コードレス電話機用の無接点充電器でトップシェアを占める。その技術を生かして、携帯電話機向けや、スマートフォン、デジタルカメラ、携帯ゲーム機などで利用できる無接点充電器の開発も視野に入れている。ノキアなどへの納入を目指し、これらセットメーカーの採用が決まれば、08年度中にも市場投入する見込みだ。ほかにも、ミツミ電機は携帯電話用アダプターの過電流保護で培ったノウハウを活用して無接点充電システムの開発を行っている。リコーエレメックスは腕時計用電池の充電用途で開発。また、任天堂「Wii」リモコン専用の無接点充電器セットは、三洋電機から販売されている。(有賀勝久)