生体認証などの需要も拡大

 オフィスビルでのセキュリティシステム導入が活発化しており、その恩恵を受ける企業に関心が高まっている。企業がセキュリティ設備を導入する理由として、防犯・警備のほか入退室・勤怠管理の目的が最も多く、外部と内部両面の管理体制の強化が主な導入理由という。

 2011年の国内セキュリティ関連市場は、07年に比べ50%増加して8500億円超になるとの試算もある。とくに、オフィスの監視システムや静脈認証装置が伸びるとみられており、企業向け市場の高い伸びが期待されている。最近は、パスワードや暗証番号による認証に比べ、他人によるなりすましが困難で、より高い安全性を確保できる生体認証セキュリティなどの需要も拡大している。

 指紋認証製品事業を強化中なのがサイレックス・テクノロジー。指紋認証技術は高い認証精度がある反面、指表面の状態により読み取りが上手くいかない場合がある。そこで同社は、指内面に微弱電波を通すことで確実に指紋情報を取り込める真皮指紋センサ技術を開発。主に建物入退室管理や、電子カルテへのアクセス管理、パソコン端末へのログオンなどに役立てている。

 ソリトンシステムズは10年以上前にICカードを利用したセキュリティ製品を開発し、ICカード認証分野で高シェアを握る。同社の本人認証ICカード「SmartOnシリーズ」は、入退室・アクセス制御システムとして、一般企業のほか地方市役所やJAなどで導入されている。

 一方、生体認証サービスのなかでも声紋認証の分野ではアドバンスト・メディアの評価が高い。音声認識が強みの同社は、声で個人を識別し建物の入室を管理する入退室システムを提供。読み取り装置に触れる必要がないため、病院や工場などの手先を清潔に保つ必要のある施設でのニーズが見込めるという。(有賀勝久)