ネット株とIPOがシグナル?

 下落が続く株式市場だが、新興株市場については楽天やミクシィ、サイバーエージェントなどインターネット関連株の上昇が目立ち、市場全体の動きを示す日経平均との連動性が薄れていることが注目される。

 楽天の株価は7月の安値4.4万円台が9月には6万円台へと上昇。発表された4-6月期決算が順調だったためだ。主力の「楽天市場」はコスト見直し効果から利益率が改善。6月開始の食材配送サービス「グルメスピード便」も利用者が1日3000人と好スタート。安定したeコマース市場での積極的なサービス開拓も評価ポイントになっている。

 この楽天をはじめとしてネット関連株は4-6月期の好決算が見直しのきっかけになった。業績下方修正企業が続出するなか、安定した収益の伸びを見せ、世界景気の後退、為替変動といった不透明要因への耐性があるセクターとしてネット関連に関心が向いている。

 好業績企業としてはほかに、フルスピードも人気化しそうだ。同社の主力であるSEO(検索エンジン最適化)事業やリスティング広告が伸び、成長力を維持している。

 次世代ネット技術を強みとしたITベンチャーのフリービットも注目される。IPv6、IPテレビなどのネット技術を活用した次世代サービスを手がけ、ユビキタス社会の実現を担う有望企業として株式市場での期待は大きい。また、ビットアイル、アスカネットも決算発表を契機に好業績に目が向く公算が大きい。

 9月に入ってのIPOも新興株市場の変化を期待させた。9月5日に新規上場したサニーサイドアップは初値こそ公募価格の2800円を下回ったものの、その後は一時4100円台まで急上昇。ネット主力株の強調、IPO銘柄の上昇は歴史的安値圏にある新興株市場が復活に向けて動き始めるシグナルなのか注目される。(有賀勝久)