国内市場限定が強みに

 ソニーが4240円から3270円へ23%下落、東芝は614円から465円へと24%下落。これは9月に入ってから18日までの株価の動きだ。

 米国の大手証券リーマン・ブラザーズの経営破綻により世界中の金融市場が大混乱。東京株式市場も急落したが、なかでも打撃を受けたのは、世界レベルで事業を展開していて海外投資家の保有比率が高い企業。ソニーはそれを代表する1社だ。欧米をはじめとした景気後退で先行きの業績悪化が懸念されるほか、海外投資家はリスク資産である株式の売却を進めており、日本企業もその対象になっている。

 株価急落によって、日本株は歴史的な割安水準にある。東証1部上場全銘柄のPBR(株価純資産倍率)は1.2倍と5年ぶりの水準に低下しているほか、配当利回りは2%台に乗せ、10年債利回りを大きく上回っている。信用収縮の動きが収まれば、日本株の割安さが注目されそうだ。

 もっとも、総選挙をにらんだ政局が不透明要因としてあげられるほか、海外および国内の景気後退による業績悪化懸念が株価の足を引っ張ることが予想される。

 そんななかでフリービットが41%上昇、ngi groupは18%上昇。これは冒頭に示したソニーの株価推移と同期間(9月に入って18日まで)におけるインターネット関連株の動きだ。同期間でACCESSは3%、楽天は8%の下落にとどまっている。つまり、ほとんどが国内業務であるこれらの企業は海外の景気が後退しても業績が悪化する懸念はないとの株式市場の読みだ。フリービットなどは、そうした景気後退に対する抵抗力に加え、独自のビジネスモデルに裏付けされた成長期待が株価を支えている。

 東京市場は波乱が尾を引く公算が大きく、そうしたなかで内需型の業績好調企業に関心が集まりそうで、IT関連株はその筆頭とみられる。(有賀勝久)