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<活躍する「企業内ITC」の素顔>ITコーディネータ協会 シンクタンク、ユーザー会を創設へ

2010/09/16 16:04

週刊BCN 2010年09月13日vol.1349掲載

「ITCの活躍の場を農工商連携などへ拡大する」と語るITコーディネータ協会の関隆明会長(撮影/協会の小林寛三・事務局担当部長)
 ITコーディネータ(ITC)制度創設10周年を迎えたITコーディネータ協会(関隆明会長)は、8月下旬に開催した「ITC Conference 2010」で、2010年度を初年度とする14年まで3年間の「中期計画」を策定したことを明らかにした。関会長は週刊BCNの単独取材に応じ、年度計画で実施する施策を公表。「IT経営」を普及させるためのシンクタンク創設や、経済産業省主催の「中小企業IT経営力大賞」受賞社のうち、ITCが関係した企業らによる「ユーザーコミュニティ」を設立するなどの計画が分かった。

 ITコーディネータ協会は、09年後半から、理事会社や有力ITCらで「中期計画」の基本戦略を練ってきた。関会長は、「これからの10年は、中小企業の『IT経営』を担う中核団体としての役割をより鮮明にしていく」と、経済産業省や業界団体などと連携し、よりITCの活躍の場をつくり出すことを目指すという。

 そのためには、「国と関係機関への提言力をつける必要がある」(関会長)と、ITCやITベンダー、有識者らによるシンクタンク「IT経営研究所(仮称)」を設立するための準備を開始した。「中小企業が個々にツール類を導入するのは、資金的・技術的に困難」(関会長)と、シンクタンクで中小企業のIT化で足かせになっていることを抽出・分析し、具体的な施策を打ち出す計画だ。

 また、ユーザー企業への働きかけも強める。「IT経営」に先進的に取り組む企業担当者らで「ユーザーコミュニティ」の設立を計画。関会長は「ユーザーコミュニティで、現在、全国に198組織ある届出団体とユーザー企業のハブとして、協会がその役割を果たすための研究をつくり出したい」という。

 一方、協会が設立された2001年2月には、「ITC有資格者1万人」などを目標にしていたが、10周年を節目に、実質的に1万人の有資格者を輩出するようにすることを「中期計画」に盛り込んだ。

 10年3月現在の累計資格認定者は9208人で、現資格保有者が6550人となっている。ただし、ITベンダー内の保有者の更新頻度は低く、保有者の数が伸び悩んでいる。そこで協会では、全国に波及しているコンピュータで試験を実施する「CBT(Computer Based Testing)」で受験しやすくすることを検討している。

 関会長は「ITCのビジネスを拡大するために、活躍の場を企業に限らず、自治体や医療、教育、農工商連携などに広げたい」と、情報発信や活動を強化していく考えだ。(谷畑良胤)

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