XMLツールの開発・販売を手がけるデジタルコミュニケーションズ(福重青史社長)は、オフィス文書をXML変換するツール「Word2XML」を10年前から販売している。「Word2XML」は、WordファイルからXMLを生成するツールで、簡単に文書をXMLに変換できるのが特徴。大手SIerや販社経由で自治体、官公庁、都市銀行など大規模ユーザーに無制限のサーバーライセンスを提供し、条例や業務マニュアルなどの文書作成システムで利用されている。

 同社は現在、大手SIerのほか、モリサワなど販社20社をパートナーとして販売している。出版社にも採用されており、2万本の販売実績がある。

 SIerのTISとは共同セミナーを開催したりしているものの、自社単独の営業活動は大々的には展開していない。「ニッチで特殊なツールなので引き合いはインターネットから来ることが多い」(福重社長)からだという。

 デジタルコミュニケーションズでは、「Word2XML」の派生製品を拡充。PowerPointからXMLを生成する「PPT2XML」は、ホンダアクセスが開発した本田技研工業の純正カーナビゲーションシステムに採用された。これにより、レンタカー会社などがコンテンツをつくることも可能となる。

 また、電子書籍のフォーマットに変換できる「Word2ePub」は出版社の間で関心が高まっている。

 最近、急速に広がっているのが、技術情報を制作・発行・配布するためのXMLに基づいたアーキテクチャ「DITA(Darwin Information Typing Architecture)」だ。グローバル企業になると、導入がこれから必須要件となってくることから、大手メーカーとタッグを組んで拡販する。福重社長は、「製品マニュアルを作成する部署だけでなく、将来は全社的に『Word2DITA』が採用される流れがくることを夢見ている」といい、ここ1~2年が勝負だと考えている。(鍋島蓉子)