年頭所感

【2011年 年頭所感】 SRAホールディングス

2011/01/06 20:37

週刊BCN 2011年01月03日vol.1364掲載

攻は海外、守は工学的手法

鹿島亨 社長
 国内と海外の両市場で、それぞれに適した戦略を立てて、推進することが求められる年、それが2011年だ。

 国内のIT産業の将来を予測すれば、経済全体について大きな成長が見込めないだけに、ユーザーのIT投資も大幅に増えることはないだろう。「攻め」か「守り」かと問われれば、「守り」。市場が伸びなくても、売り上げ・利益を増やせる体制の構築が必要になる。当社はソフト(システム)開発では、工学的な手法でムダを省き、効率よくソフトをつくり上げる力がある。ただ、ビジネスオポチュニティ(提案機会)の創出、営業・提案のプロセスはまだ改善の余地があり、課題が残されている。それができれば、市場全体が停滞しても他社との競争に勝ち、成長できる。

 一方、海外は国内とは逆だ。マーケットは伸び盛りで、戦略は「攻め」。SRAホールディングスは北米、中国、インド、オランダ、シンガポールに拠点をもち、パッケージソフトの販売などで、すでに海外市場で稼いでいるが、2011年はもっと増やしたい。主要ターゲットは中国だ。当社は中国市場に強いSJIと資本・業務提携している。SJIまたはその親会社であるデジタル・チャイナグループと連携することで、中国市場を何とかして切り開きたい。中国では、日本とは違う製品・サービスが求められていることは2010年で痛感しており、甘くはないと自覚している。だが、あの巨大マーケットに挑戦しないという選択肢はない。
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