円高・株安 さらに投資
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SRAホールディングス 鹿島亨 社長 |
「デフレ・円高・株安」の2009年は、まさに三重苦……。厳しい年だった。当社も影響を受けたが、その経験を生かして、見込み案件を成約の予測別に4区分して徹底管理する仕組みをつくり、先の業績を読める体制をつくった。当社は主要事業会社SRAを中心に、生産(開発)をマネジメントする体制づくりに力を注ぎ、強固な体制を築くことができている。しかしながら、受注高の管理は弱かった。今回の経済不況を機に、その仕組みを確立できた点は不幸中の幸いといえる。
2010年は海外市場でのビジネスオポチュニティを探る年になる。旺盛な需要は海外にある。09年2月に、中国市場に精通しているSJIと資本提携を結び、中国向けビジネスを伸ばすベースを築くことができた。その後、同社がデジタル・チャイナ・グループの資本を受け入れた。予想外な出来事だったが、当社にとっては、デジタル・チャイナとの議論次第で、中国市場にさらに進出しやすくなると思っている。SJIやデジタル・チャイナを通じて、われわれのOSS(オープンソースソフトウェア)ソリューションや、昨年にグループ会社のSRA OSSと資本・業務提携した米プロキシムの無線ソリューションを中国で販売していきたいと思っている。
09年も海外向けビジネスを強化するための投資をしてきたが、10年も引き続き投資するつもりだ。中国だけでなく、すでにオフショア開発では進出しているインド市場も視野に入れて投資計画を練っていく。