IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!

<IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!>132.ふじカプリス(下) 継続的な支援で売上拡大に貢献

2013/06/27 20:29

週刊BCN 2013年06月24日vol.1486掲載

 女性専門のエステティックサロン、ふじカプリス(奈良直美代表取締役)は、平泉哲史ITコーディネータ(ITC)の協力のもと、2005年に予約管理システムを構築し、業務効率化を実現した。平泉ITCは、継続的にふじカプリスのIT経営を支援して、売り上げの向上につながる機能を拡張していった。

 女性専門のエステティックサロン、ふじカプリス(奈良直美代表取締役)は、平泉哲史ITコーディネータ(ITC)の協力のもと、2005年に予約管理システムを構築し、業務効率化を実現した。平泉ITCは、継続的にふじカプリスのIT経営を支援して、売り上げの向上につながる機能を拡張していった。

 予約管理システムの構築から2か月後には、予約日の2日前に確認メールを顧客に送信する仕組みを構築。「お客様が予約を入れたことを忘れていて、当日、店舗に来ないケースがあった」(奈良代表取締役)ことへの対応策だ。顧客からキャンセルの返信が返ってきたときには、すぐに予約状況を更新し、空いた時間にキャンセル待ちしている別の顧客に割り振ることで、顧客数の拡大につなげている。

 さらに、その2か月後には、顧客の来店履歴やカルテを管理する機能を追加。予約管理はコンピュータ上に移行していたものの、顧客情報は紙のノートに記録していたからだ。システム化することで、顧客カルテを書き込む範囲が限られていたり、同時に2人が書き込むことができなかったりした制約を解消できた。

 その後は、予約状況をウェブサイト上に表示したり、ウェブサイト上から顧客が予約したりできるシステムを導入。従業員の手間を省くだけでなく、顧客の使い勝手のよさを追求している。さらに、レジシステムを開発し、入出金の管理ができるようにした。これらによって、「予約管理システムの導入以前と比べて、売り上げは倍増しており、顧客数は約4倍にまで伸びている」(奈良代表取締役)という。

 平泉ITCの継続的な支援はおよそ8年間に及び、これまでにふじカプリスが抱えていた十数個の課題を解決してきた。平泉ITCは、「ITCにとって重要なことは、長期的に企業の課題解決に努めること。システムを導入してそれで終わりというのではいけない」とITCのあるべき姿を語る。

 今後について、奈良代表取締役は、「平泉ITCと協力して、顧客情報や広告の反響の分析を進め、顧客のリピート率を高めたい」と意欲をみせている。(真鍋武)

予約管理システムの画面イメージ
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