IT戦略をけん引する林大地リーダー
 東京都荒川区に本社を置き、板金加工を手がけるトネ製作所。金属加工業界向け生産管理システムを導入してからは、ベンダーには頼らずにITコーディネータ(ITC)の力を借りながら自社でITシステムの導入プロジェクトを推進し、業務の効率化を成し遂げてきた。現在は、ITシステムの戦略的活用に乗り出そうとしている段階である。

 同社のIT戦略をけん引するのは、林大地・製造部製造4課リーダーだ。「ITに関してはある程度の知識があった。しかし、CADソフトウェアやパソコン、セキュリティソフトを新たに社内に導入するときに、サーバーに手をつけることになって問題が発覚した」。Cドライブの空き容量が2GB程度で、セキュリティソフトは長い間アップグレードしていなかったことが判明したという。林リーダーは、「セキュリティソフトをアップグレードするにも、Cドライブの空き容量が足りなかった」と話す。そこで、噴出した問題を利根通社長に報告したうえで、2011年4月頃になって、独自に情報収集を開始した。

 同社では単なるサーバーのリプレースにとどまらず、工数管理の徹底や帳票の統一、オープンソースのグループウェア「Aipo(アイポ)」の導入に取り組んだ。林リーダーは、「グループウェアはいくつか試したものの、社内では連絡網としてのニーズが高い。有料サービスは機能が豊富だが、使わない機能もあるので、安さやシンプルさ、操作性を優先した」と説明する。2011年7月頃に試験運用を開始し、従業員には徐々に浸透してきた状況だという。

 サーバーのリプレースを機に、同社のコンサルティングに関わった新木啓弘ITCは、「プロジェクトを通じて業務を効率化することができたが、可用性の観点からも、組織のIT人材力を強化していくことが大切だ」とアドバイス。利根社長は、「いただいたアドバイスを実際に活用していかなければならない。従業員と問題意識を共有できるようにしたい」と語る。(信澤健太)

積極的に最新設備を導入し、工程数を削減