放送サービスの分野では、地デジ化によって、高精細なハイビジョン放送や、双方向サービスが利用できるインフラが整備された。今後は、これらを活用した「デジタルならではの新たな放送サービスの普及を進めていく段階にある」(総務省)というのが、国の考えだ。新IT戦略にも、「映像産業分野の新事業創出と国際競争力の強化」が盛り込まれた。
世界に先がけたスマートテレビの環境整備
具体的な施策の主体は、放送事業を所管する総務省だ。デジタル放送時代の次世代サービスとして、高精細な4K、8Kの放送サービスを実現するほか、テレビをウェブ端末としても活用し、放送コンテンツとクラウドアプリケーションなどを連携させる「スマートテレビ」のサービス環境を世界に先がけて構築する考えだ。
総務省は、関連事業を2012年度からの4か年計画ですでに開始しており、4K、8Kやスマートテレビの放送に適した圧縮・伝送技術の検証環境整備や、実証実験などに取り組んでいる。2013年度の予算額は5億2800万円だったが、2014年度予算は概算要求時で25億1500万円と大幅に増額している。
最終的には、2020年に市販のテレビで4K、8K放送やスマートテレビ対応のサービスを利用できる環境の実現を目標にしている。そのために、対応受信機の開発、低価格化、普及促進も総務省が主導し、関係業界を巻き込んで官民一体で取り組む。(本多和幸)