「地域の活性化」は、国政、都道府県政、市町村政を問わず、どんな政治家も必ず口にするキャッチフレーズ。しかし現実には、都市部への人口集中の流れは止まらず、地方の地盤沈下は年々進んでいる。こうした課題に、ITは解決策を提示できるだろうか。このテーマに関連した施策は、内閣府、総務省、経済産業省が中心となって関係府省が進めることになっているが、実質的には内閣府と総務省がイニシアチブを握っている。
内閣府が沖縄、離島向けに新規事業
根幹となる施策は、総務省がすでに2012年度から進めている「ICT街づくり推進事業」だ。雇用の創出をはじめとする、地域が抱える複合的な課題を解決するために、ITを活用した新たな街づくりの成功モデルや共通プラットフォームの実現を目指す。さらに、その成果を国内外に普及させる意向だ。
この事業は委託事業で、総務省は、昨年12月に2013年度の委託先候補を発表した。21件の提案があったなかから、11件を選定。スマートコミュニティ形成のための共通ICT基盤構築や、地域内の医療機関連携などの実現を見据えた案件調査を行うほか、オープンデータを活用して住民に防災情報を流通させるモデル事業も展開する。
一方、内閣府は2014年度から、沖縄、離島地域にターゲットを絞ったIT利活用促進のための事業を新たに始める。2014年度の沖縄振興特別推進交付金から予算があてられる予定だ。具体的には、情報通信インフラの整備・拡充はもちろんのこと、再生可能エネルギーだけで電力を賄うスマートコミュニティ実現を目指した実証事業も行うという。
いずれにしても、国は、これらの事業で得られた成果を他の自治体・地域に横展開し、面的な地域活性化施策の広がりにつなげる考えだ。(本多和幸)