謝敷宗敬 社長
 ITビジネスの「金脈」がどこにあるのかを考えたとき、私は顧客の属する業界と業界の狭間、あるいはその少し重なっているところに商機があるとみている。

 かつて製造と小売を一体化させた「SPA」業態が大いに伸びたように、これからも一見すると別々にみえるような業種でも、ITをうまく活用すれば新しいビジネスを創り出せる可能性が高い。まさに「成長の宝の山」だ。

 例えば、ネット通販(EC)を手がける小売会社は、どの商品が売れ筋なのかを把握している。こうした情報をより深く分析し、売れ筋商材を育てるために製造元への融資や投資をして、さらにビジネスを伸ばしたいというニーズも一段と増えていくはず。この考えは、今、注目を集めている「FinTech(フィンテック)」に通じるものがある。実現するには、クリアすべき規制のハードルもあるだろうが、世界規模で業界の狭間にチャンスを見出す動きが顕在化している。当社としても果敢に取り組んでいきたい。

 EC小売業と製造業を例えに出したが、今後は金融業界がEC小売業の領域に進出してくることもあるだろう。実際、強い関心を示している金融機関も少なくない。当社は、流通・小売、製造、金融の業種ノウハウとITをもっていることから、業種や業界をまたぐような提案をしやすい絶好のポジションにある。後は、「金脈」に向かって、どこまで掘り進められるかが勝負どころとなる。