年頭所感

【2016年 年頭所感】 アイネット

2016/01/07 20:40

週刊BCN 2016年01月04日vol.1610掲載

梶本繁昌 社長
 昨年、主力分野の一つである金融向けでは大幅な受注増となり、今年も堅調な推移が期待できる。ただし、日本企業においても情報システムに対する考え方は変化している。これまで、ITに関して一般企業は企画だけを行い、開発・保守は外部のSIerに任せるという形態が中心だったが、今はITの力で自分たちのビジネスを広げようする企業が増えている。ユーザー企業が自社でエンジニアを抱え、自らの市場に向けたアプリケーションを提供する時代になりつつあるため、開発を受託するだけのSIerに回る仕事は減っていくだろう。

 当社では、自らもリスクを取ってビジネスを展開するかたちに立ち位置を変えてきた。当社も開発費を負担する代わり、ユーザー企業に納入したシステムが生んだ収益の一部を受け取るといったモデルだ。当社が強みをもつ石油・エネルギーや金融向けでは、このようにユーザー企業との間でリスクとレベニューを共有するプロジェクトが増えており、今年はさらに多くの割合を占めるだろう。「お客様と共に」にはその意味を込めた。

 データセンター(DC)事業は競争が激化しているが、当社DCはプリンティングサービスを合わせて提供しており、DC外にデータを出さずに、請求書やDMの印刷から封入、発送までを行える。印刷設備には数億円単位の投資も行ったが、とくに金融や自治体向けでは、他事業者に対して大きな優位性となっている。上流から下流まで、顧客のビジネスに密着したサービスを提供することが今後もカギになる。
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外部リンク

アイネット=http://www.inet.co.jp/