年頭所感

【2016年 年頭所感】 TDCソフトウェアエンジニアリング

2016/01/14 20:40

週刊BCN 2016年01月11日vol.1611掲載

谷上俊二 社長
 IT投資を控える時期から積極的な投資モードへ。昨年は、そう市場が動いたことを実感した。IT市場は活況を呈している。市場環境が厳しい時に無理して獲得した案件は、収益を圧縮するなどの悪影響があった。その反省と、ここ数年の仕掛けがかみ合い、利益性の高い案件を獲得できている。

 SIerは多くの人材を抱えて事業を展開しているため、エンジニアの稼働率が収益に直結する。本来なら稼働率をいかに上げるかが重要になるが、現在はエンジニアが圧倒的に不足しているため、人件費の単価が上がってきた。この傾向はしばらく続くだろう。ただし、エンジニアの質に対するユーザー企業の要求はシビアだ。その要求にしっかり応えられる人材を育成していきたい。

 システム開発案件の傾向は、短期で小規模、細分化に向かっている。なかには、ゴールがなく、開発を進めながら仕様を固めるような案件も出てきた。当社としては、スピード感をもって対応していく体制を整えている。とはいえ、当社の強みである金融系では、従来型のシステム開発案件が多い。この傾向はまだ数年続くとみている。強みを生かしてしっかりと収益を確保していきたい。

 今年は新しい中期経営計画がスタートする。今はIoTやAIをはじめとする新たなトレンドが台頭するなど、変化の時代にある。そうした日々変化し続ける外部環境に対応できるような、知財や人材づくりが必要だ。2016年は、そのための投資を行っていきたい。
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外部リンク

TDCソフトウェアエンジニアリング=http://www.tdc.co.jp/