佐伯直幸 社長
 パソコン市場の低迷が予想外に長引いたものの、2015年はPC以外は前年比プラスの業績を挙げることができた。とくにプロジェクターは、文教市場向けの電子黒板などが継続して伸びており、シェア80%以上を維持しているのが好材料だ。

 一方で、主力のプリンタは課題もある。14年に、ビジネスインクジェットプリンタ機器の貸与、消耗品、保守サービスをセットにして、初期費用ゼロのサブスクリプションサービス化した「スマートチャージ」を開始した。新しい販売代理店の開拓にも取り組んできたが、事業として成長はしているものの、若干物足りないところがある。一般オフィス向けプリンタ製品の従来の主流であるレーザー複合機と真っ向勝負するには、さらに新しい施策が必要だと考えている。

 キーになるのは、昨年12月に発表した「PaperLab」だ。使用済みの紙を原料として、水を使わずに、文書情報を完全に抹消したうえで、新しい紙を生産できる世界初のオフィス製紙機であり、12月10日から12日まで東京ビッグサイトで開催された「エコプロダクツ2015」でも大きな注目を集めた。16年中の製品化を目指し、ユーザーと共同でPoCにも取り組む。ビジネスインクジェットは、レーザー機に比べて省エネルギーだという特徴もある。スマートチャージのサービスをアップデートするとともに、PaperLabと合わせて自治体や金融機関など規模が大きいお客様にも提案し、市場にパラダイムシフトを起こすための基盤をしっかりつくる年にしたい。