年頭所感

枠を超えた成長

2017/01/09 09:00

週刊BCN 2017年01月09日vol.1660掲載

 既存のビジネスの枠にとらわれたままでは、次の成長にはつなげられない。営業手法一つを挙げても、これまでのようにユーザー企業の情報システム部門と話をするだけでは、顧客の期待に十分に応えられない。顧客の売り上げや利益を生みだす現場部門と直接やりとりするような商談を増やしていく必要がある。すでにユーザーの情報システム部門も、現場部門とより密に連携をとって、収益につながる価値創造型のシステム開発に乗り出すケースが増えている。SIerとして顧客をリードしていくような動きをしていきたい。

荻山得哉
社長

 当社は自社開発の業務アプリケーション製品GrowOne(グローワン)シリーズの一つに設備の保守メンテナンス管理システムがあるが、例えばIoTを活用して設備機材の故障予兆を予測したり、適切なタイミングで消耗部品の交換に出向いたりと、従来のパッケージソフトの枠を超えた機能を追加したり、ユーザー企業の業務を変革するなどの取り組みが有望だ。

 また、当社の強みの一つである健康保険組合向けシステムでは、組合員とその家族を含めて数十万人単位の健康情報を管理している。まだ構想段階ではあるものの、個人情報を保護しつつ、AIを活用して、健康情報を分析、活用することで企業の健康経営戦略に生かすといったアプローチも興味深い。

 IoT/ビッグデータ、AIといった新しい技術と斬新なアイデアを組み合わせることで、従来のSIerの枠を越えて成長していきたい。
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外部リンク

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