国産衛星を活用した測位システムの本格立ち上げに向けて勢いをつける。2017年5月、7月、9月と計3基の測位用の準天頂衛星「みちびき」が追加で打ち上げられる予定だと聞いており、当社もこれに合わせて「多周波・マルチ衛星」の高精度測位システムの事業化に勢いをつけていく。衛星測位ビジネスは、10年余りにわたって手がけてきた当社の強みの一つ。測位情報はIoTとも密接に絡む領域で、今後、さまざまな分野で活用されていくことが期待されている。

松浪正信
社長

 この測位衛星に国産の「みちびき」が加わることで、センチメートル単位の超高精度の測位が可能になる。当社は「みちびき」だけでなく、米国GPS、欧州ガリレオなど複数の衛星、複数の周波数に対応したシステムを開発中で、実現すれば、山間やビルの谷間の電波が届きにくいところでも、測位誤差を数センチ以内に抑えるめどがつく。

 とはいえ、これまで手がけてきた当社の衛星測位ビジネスは、残念ながら及第点とはまだいえない。それは市場を明確に定義できていなかったからだ。IoTやAIにも同じことがいえると思うが、こうした新しい技術は、顧客のビジネスに役立ててこそ意味がある。

 誰もが思いつくようなアイデアではなく、顧客自身も気づいていないような応用分野を開拓し、ターゲットとする市場を明確にしてこそ満点がとれるというものだ。17年は「宇宙ビジネスとIoT」をキーワードに誰も手をつけていない新しい市場を切り開いていく年としたい。