訪日外国人数は年々増加しており、日本政府観光局(JNTO)によると、2016年には初めて2000万人を突破しました。インバウンド市場に期待がかかるなか、ナイトレイでは、インバウンドビジネスに役立つ、訪日外国人の行動分析ができるツールを提供しています。今回は、同社の石川豊社長に話を聞きました。
Company Data会社名 ナイトレイ
設立 2011年1月
所在地 東京都渋谷区
事業概要 訪日外国人解析サービスinbound insight(インバウンドインサイト)の開発、運用。自社アプリABC Lunchの運用、開発
URL:http://nightley.jp/ どんな会社なの?
石川 豊
代表取締役社長
ロケーションデータ解析事業を手がけている会社です。
ナイトレイでは、独自開発したデータ収集・解析エンジン「ロケーションインテリジェンスプラットフォーム」を活用し、SNSや携帯電話、IoT、自動車など、さまざまなところから集めたロケーションデータを解析しています。事業領域としては大きく三つあり、一つが訪日外国人の位置情報を解析する「inbound insight(インバウンドインサイト)」事業、二つ目が自動車の移動ログや屋内ログなど、訪日外国人向けを除いた範囲での位置情報解析を行う「location intelligence」事業、もう一つがコンシューマ向けのスマートフォンアプリ事業です。
「inbound insight」って何なの?訪日外国人の観光行動分析ができるサービスです。
inbound insightは、訪日外国人観光客がSNS(Twitter、新浪微博)で投稿した内容を解析し、行動情報を可視化する分析ツールです。解析対象となる訪日外国人の国籍は中国、タイ、韓国、フィリピン、米国など15か国。現在、月間で約2万2000人の情報を解析しています。
SNSで解析したデータのほか、訪日客の滞在者数や消費金額といった、インバウンドに関するさまざまな解析データも提供しています。インバウンド関連の事業を手がける企業のマーケティングやPR活動、自治体の地域活性化施策に役立てることが可能です。
どんなビジネスモデルなの?無料を含め、計7種類のプランを用意しています。
国内の人気スポットを地図上でヒートマップ表示する機能などが利用できる無料プランをはじめ、SNS解析、統計データ、将来予測データなどの計7種類のプランをラインアップし、ほとんどが月額10万円程度で提供しています。無料プランを含め、約4200社が利用しているとのことです。
ナイトレイの売り上げ構成としては、inbound insightとlocation intelligenceの両事業で半々程度。inbound insight以外ももちろん力を入れており、自動車の移動ログ解析や商業施設などの屋内ログ解析などに力を入れています。
よろしくナイトレイ
15年7月にローンチしたinbound insightですが、今ではナイトレイの売り上げの半数を占めるまでに成長しました。もともと、「訪日客の動向を知りたい」という顧客の要望から生まれたサービス。location intelligence事業でも、顧客の声を聞きながら、「ロケーション解析を軸に、誰もやっていないところにチャレンジする」と石川豊社長は意気込みます。ナイトレイは「ロケーションデータ解析事業」でイッポ前へ!