既存ビジネスモデルの破壊か、進化か? ブロックチェーンの革新
<既存ビジネスモデルの破壊か、進化か? ブロックチェーンの革新>(64)ブロックチェーンを利用したプログラムをオープンソースで提供
2017/11/22 09:00
週刊BCN 2017年11月13日vol.1702掲載
GMOインターネットは、ブロックチェーンを利用したプログラムをオープンソースとして公開する「GMOブロックチェーン オープンソース提供プロジェクト(GMOブロックチェーンOSS)」を立ち上げ、公開プログラムを順調に増やしている。(取材・文/本多和幸)
GMOインターネットは今年7月、GMOブロックチェーンOSSの立ち上げを発表し、その第一弾として、「医療機関カルテ共有システム」をオープンソースで公開した。
同社はもともと、ブロックチェーン技術の活用に積極的な姿勢をみせていて、「20年以上に渡ってインターネットインフラサービスを運用してきたノウハウを生かし、ブロックチェーン技術を用いた開発を進めている」という。16年12月には、ブロックチェーン上に簡単に分散型アプリケーションを構築できるPaaS型のブロックチェーンプラットフォームとして、「Z.com Cloudブロックチェーン」「ConoHaブロックチェーン」のβ版をリリースしている。有力なブロックチェーン技術であるイーサリアムを利用して分散型アプリケーションをブロックチェーン上に構築できるサービスだ。文字通り、Z.com Cloudブロックチェーンは同社の企業向けクラウドプラットフォーム「Z.com Cloud」を、ConoHaブロックチェーンはVPSサービス「ConoHa byGMO」をインフラとしている。
またSIerと協業して自らブロックチェーン活用型サービスの開発も手がけており、Z.com Cloudブロックチェーンを基盤とした「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」をセゾン情報システムと共同開発し、実証実験も行っている。
第一弾の公開プログラムは
医療機関カルテ共有システム
GMOインターネットは、こうした研究開発で得た知見をもとに、ブロックチェーンを活用した新しいサービスの実現・普及を図るための取り組みも開始した。それが、GMOブロックチェーンOSSだ。実サービス展開が可能なブロックチェーンベースのプログラムを、改変可能・商用可能なライセンスのもと、オープンソースで公開するものだ。
GMOブロックチェーンOSSの第一弾として公開した医療機関カルテ共有システムは、「これまで病院や薬局ごとに分散していた患者の電子カルテや処方箋データなどの情報を、患者が自らの意志で、医療機関に情報の閲覧・書き込み権限を与えることができる」システムだ。このシステムを活用することにより、患者から権限を与えられた医師が、病院内の端末から過去の病歴やアレルギー、服用している薬などの情報を必要なタイミングで把握できるようになり、スムーズな診療に役立てることが可能だという。
同社はその後も公開プログラムを順次増やしており、現在までに六つのプログラムを公開している。
GMOインターネットは、ブロックチェーンを利用したプログラムをオープンソースとして公開する「GMOブロックチェーン オープンソース提供プロジェクト(GMOブロックチェーンOSS)」を立ち上げ、公開プログラムを順調に増やしている。(取材・文/本多和幸)
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