従業員の離職に人手不足、人材育成といった経営課題の原因は、もしかすると文字で溢れた紙のマニュアルにあるのかも。マニュアルがもっとわかりやすくなれば、仕事も覚えやすいし、人も育ち、生産性向上も図れるのではないか――。こうした思いをもつ企業にマニュアル作成ツールを提供しているのが、2010年に設立されたスタートアップのスタディストです。
Company Data会社名 スタディスト
設立 2010年3月
所在地 東京都千代田区
事業概要 マニュアル作成・共有プラットフォーム「Teachme Biz」の開発、販売
URL:http://studist.jp/ どんな会社なの? 
鈴木悟史
代表取締役
マニュアル作成・共有プラットフォーム「Teachme Biz」を開発・販売しています。
Teachme Bizは、PCやスマートフォン、タブレット端末を使ってマニュアルを作成・共有することができるツールです。写真や動画に文字を加えて、デジタル化されたマニュアルを作成できます。出来上がったものはフォルダごとに分けて管理し、閲覧することが可能です。紙のマニュアルでは伝わりづらいところでも、「ビジュアルベースだとわかりやすく、文字では難しいことも的確に手順を伝えられる」と、鈴木悟史代表取締役は説明します。
これまでの実績は?1600社を超える企業が利用しています。
規模を問わず、さまざまな企業で導入されています。飲食、物流、宿泊、小売り、製造、医療業界の手ごたえがいいようです。鈴木代表取締役は、「離職率の低下、クレームトラブルの減少、既存スタッフのマルチタスク化、人不足の解消、新人教育効率の向上といった経営課題をもつところ」からの引き合いが多く、導入企業からは「生産性向上やコスト削減などの経営効果に結びついている」と言います。
今後の方向性は?日本では当面の目標を1万社にし、ASEANでは来年度、200社の導入を目指します。
鈴木代表取締役によると、Teachme Bizは「単なるマニュアル電子化ツールではない」とのこと。「お店にやってほしい業務手順をTeachme Bizでマニュアル化して各店舗に配信し、それを各店舗が実行したか管理することもできる。こうした使い方では、店舗のオペレーションをマネジメントするためのプラットフォームになる」と話します。ゆくゆくは、「オペレーションマネジメントプラットフォーム」として、Teachme Bizを訴求していく考えです。
よろしくスタディスト
鈴木代表取締役はもともと業務改善のコンサルティングに従事しており、たくさんのマニュアルを作成してきたといいます。この時の「マニュアル作成に今後の人生をかけたくない」という思いと経験を原点に、「世界共通の課題解決」「日本発のBtoB向けクラウドサービス開発」を目指して、マニュアル作成ツールが誕生。現在でこそ、多くの実績を積み重ねてきていますが、当初は「本当に大変だった」と、創業時の苦労をにじませながらお話しいただきました。スタディストは「Teachme Biz」でイッポ前へ!