社会全体のオンライン化、デジタル化のスピードが2~3年前倒しとなり、経営にも「スピード」が強く求められている。想定よりも早く進むオンライン時代に対応するため、企業のビジネスモデルや情報システムは、スピード重視で変えていかなければならない。われわれSIerもそうした顧客の状況を的確に把握し、顧客とともに考え、新しいビジネスモデルを考案していく。情報システムの開発についてもアジャイル方式で素早くつくり、毎週のように新機能をリリースする能力が試されている。

此本臣吾 会長兼社長

 コロナ禍によって「移動」が大幅に制限され、世界的な「モビリティ・クランチ」が起きた。当社は国内外の変容をいち早く捉えるため特別予算を編成して市場調査を実施。「新型コロナウイルス対策緊急提言」と題して、緊急事態宣言が発出された2020年4月前後から調査レポートを70本近く公表した。ここで分かったのはオンラインに対する社会全体の習熟度が目に見えて高まったことだ。

 オンライン会議・商談で爆発的に利用が拡大したZoomの使い方をイメージすると分かりやすい。これまで通勤に何時間もかけて会社に行き、また客先へ電車や車に乗って移動していたことの多くがオンラインでできてしまう。最初は戸惑ったが2カ月もやるうちに、「すっかり慣れた」と多くの人が実感したのではないか。このオンラインに対する習熟度の高まりが、社会全体のオンライン化を強力に後押しした。2021年は一段とスピード感をもって社会や顧客のニーズに応えていきたい。