働き方や生活様式が大きく様変わりし、在宅での勤務から娯楽に至るまで、リモートで多くのことができてしまうことを実感している。コロナ禍に遭遇し、半ば強制的に対人距離の確保が求められ、人々の心身や経済活動に大きな打撃を受けたのも事実。しかし、一方でリモートによって「幸せ」を感じた場面も少なからずあった。この「幸せ」と「IT」は密接な関係がある。ITによって、もっと多くの幸せを創り出せるのではないかと考え、2021年を「幸せ元年」、幸せをスタートさせる年と位置づけた。

桜井伝治 社長

 当社を含むNTTグループでは、リモートを駆使した分散型社会を「リモートワールド」と呼んでいる。通勤時間の削減はもちろん、オンラインで資料をスムーズに共有でき、だらだらと続けていた会議の効率化も進む。家族との時間が増え、家庭や地域社会から切り離されていたサラリーマンをあるべき場所に戻す効果も期待できる。地方の学生が東京に集まってしまうのも、リモートワールドの定着化によって緩和でき、地方の活性化、地方創生にも役立つ可能性が高い。

 ただし、仕事とプライベートの境界が曖昧になって逆に家庭不和を招いたり、自己管理能力がないと体調を崩しやすくなり、むしろ生産性を下げるケースもあるといった課題も浮き彫りになった。だからといって旧来の働き方や生活様式に戻すべきかと言えば、そうではない。「幸せ元年」の今年、個々人にとっての幸せとは何かを改めて考え、その幸せを実現するに当たって我々ITベンダーは何ができるかをさらに深く追求していく年としたい。