「BCN AWARD 2002」での出来事。懇親会でキヤノン販売の芦澤光二取締役事業部長とエプソン販売の白石吉昭専務取締役が、がっちりと握手を交わした。エプソン販売とキヤノン販売といえば、インクジェットプリンタやスキャナなどの製品で激しく火花を散らすライバル同士。

 いきさつはこうだ。

 芦澤取締役が会場内で写真撮影する傍を、偶然、白石専務が通りかかった。

 白石専務、「私も入ろうかな」。

 すると、芦澤取締役、「デジタル世界がさらに発展するために、一緒に写りましょう!」。

 コンシューマ向け市場は、先行きの不透明さに加え、市場の成熟などで厳しい状況だ。両社とも、デジカメやスキャナ、インクジェットプリンタなどを「デジタル出入力機器」として、家庭での「デジタルの世界」をさらに広げようとしている。ライバル同士が現状の市場規模で、シェアの奪い合いを演じている場合ではない。

「デジタル世界のさらなる発展」のために、協調も必要だ。それがマーケットをさらに拡大させる--そんな予兆を感じさせる光景だった。

がっちり握手するエプソン販売の白石専務(右)とキヤノン販売の芦澤取締役(左)