BCN FORUM

国産勢に逆転はあるか

2003/01/20 15:27

週刊BCN 2003年01月20日vol.974掲載

 昨年12月末時点のADSL回線は、前月末より53万回線増えて564万回線に達した。これに現在のCATV約200万回線を足せば、今年度末には、ブロードバンド(BB)普及世帯が1000万の大台に乗る可能性もある。

 BB回線がつながっている端末のほとんどはパソコンだ。オン・ザ・エッヂの堀江貴文社長は、「BB1000万世帯の市場ができれば、パソコン向けオンラインゲームの需要が開ける」と読み、今春から米国の人気オンラインゲームの輸入販売を始める。

 「国産ゲームソフト会社にとって、パソコンゲームは鬼門。そのうえ、オンラインゲームは、韓国や米国に大きく遅れている」と、オンラインゲーム参入の動機を話す。

 国内ゲーム業界の老舗SEGA-AM2の千綿桂介取締役は、「パソコンオンラインゲームは海外勢に先を越された。ウチではゲームセンターのアーケード(据え付け型の専用機)と携帯電話を組み合わせた新しい遊び方を模索中。海外勢のマネをしても仕方がない」と、老舗の意地をみせる。

 だが、国産勢の多くは保守的だ。BCNランキングでは海外有名オンラインゲームの上位占有比率が着実に増えている。2003年、国産勢が新式オンラインゲームの波に乗り遅れる年にならなければよいが。
  • 1