旅-経営者の目線-

<旅-経営者の目線->33.ヨーロッパの旅 V-(1)レ・マン湖

2003/07/21 15:27

週刊BCN 2003年07月21日vol.999掲載

 1995年10月、4年に1度のテレコム展の視察をかねて西欧を旅した。

 ヨーロッパ旅行も5回目ともなれば、既訪と重複するところがあるが、それなりに気易さと懐かしさがあり、その上新しい発見もあったりして、より深く楽しむことができた。

 北回りの直行便でロンドンに着き1泊、翌日ジュネーブに向かった。

 ここは前後3回訪れているが、いつも行事が詰まっていて時間がなかった。しかし今回は時間をかけてゆっくり市内観光とショッピングができた。

 市内のホテルが満杯で、遠くレ・マン湖東岸の高級リゾート地モントルーにバスで向い、そこに2泊した。ここは夏のジャズ・フェスティバルが世界的に有名だが、それ以上にバイロンの詩「シオンの囚人」で知られる、湖上に浮かぶ美しいシオン城が名高い。狭い石の橋と門だけが外界の湖岸に通じている。かつてそこに幽閉された修道院長の長い苦痛と忍従の歳月があったことを知り、その深い哀しみを想うとこの城が一層美しく見えてくる。

 去り難い想いに駆られて、しばらくその辺りを散策し、遠く近く眺めていた。

 翌日はテレコム視察と美しいレ・マン湖畔高速道路の往復で終日を過ごした。テレコム自体は今回もNECの独り舞台の感であった。

 10月5日早朝、モントルーを発ち、ジュネーヴから空路南仏のニースに向かった。
  • 1