旅-経営者の目線-

<旅-経営者の目線->34.ヨーロッパの旅 V-(2)ニース・マルセイユ

2003/08/04 15:27

週刊BCN 2003年08月04日vol.1001掲載

 南仏の旅は2度目だが、いつ来ても美しく素晴らしい。  今回はニースからアヴィニヨンまでバスの旅だったので、歴史と景観を心ゆくまで堪能することができた。

 地中海に面したコート・ダ・ジュール(紺碧海岸)からプロヴァンス地方にかけては、ヨーロッパ最大の避暑地であり避寒地である。風光明媚に加えて1年中気候温暖なので世界の別荘地といわれるのも当然だろう。

 ニースやカンヌの北には海抜3000mのエステレル山脈が横たわっており、車で日帰りできるスキー場が15か所もあるという。いつでも海水浴ができて、いつでもスキーができる。

 片側四車線の道路と広い遊歩道、大きな椰子の街路並木と広々とした砂浜、そして名門ネグレスコホテルなど、今回も私の期待に違わぬものだった。

 市内の有名シーフード店で食べた新鮮な魚介類、特に生ガキとカニが忘れられない。同行のみなさんに「お年の割に」とひやかされながらよく食べた。

 翌朝かねて用意の日本タオルを持参して、念願であった地中海の海水に足を浸し、暫しその感触を楽しんだ。商店街は歩行者天国で、有名ブランド店や青果物店などが共存し、いかにも滞在型リゾート地らしい。

 マルセイユに向かう道路の左側に南欧特有の笠松の林が続いていた。マルセイユはフランス第2の都市で、明治以来日本人が長い船旅の末に、最初にヨーロッパ大陸に上陸した古い港町である。新旧3つの港があり、旧港の埠頭では採れたての魚介類を売る屋台が並んでいて活気があった。

 海抜162メートルの岩山に立つノートルダム大聖堂から港を見下ろす眺望は素晴らしい。
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