北斗七星

北斗七星 2003年9月22日付 Vol.1007

2003/09/22 15:38

週刊BCN 2003年09月22日vol.1007掲載

▼「18年ぶり」と聞けば阪神タイガースのリーグ優勝。関西圏の「トラ党」ばかりか、日本中の「眠れるトラ」が久々に沸き立った。ある調査会社は、阪神優勝の経済効果を6000億円と弾く。優勝マジックが点灯してからというもの、IT関連機器にも黒と黄色の縦じまをデザインしたグッズが数々登場。不景気を打ち破る、こんな蕫便乗商法﨟は歓迎したいものだ。

▼来シーズン以降、また阪神が4半世紀近く優勝から遠ざかることを懸念すると、便乗グッズは「プレミア商品」に変身する。「トラ党」だけでなく、プレミアを期待するユーザーの消費意欲も喚起するかもしれない。

▼先日、あるシステムインテグレータの担当者が、阪神優勝にあやかり、こんな構想を明かしてくれた。その名も「企業向け星野流﨟IT基盤整備」。阪神・星野監督のダメトラ再生法は、単に弱点をカバーする大型選手補強だけでなく、球団のフロントをも変革させた。企業のシステム構築でも、経営者層の意識改革は最重要課題。IT構築に資金を投じない企業を振り向かせる戦略だという。

▼次の注目は、リーグ優勝のMVP(最優秀選手賞)は誰かという点だが、できれば、走・攻・守で好成績を上げた1番・赤星選手に授けたい。システムでいえば、中枢を担う堅牢なミドルウェア。彼は盗塁を成功するたび、1台の車椅子を福祉施設に寄贈している。MVPにあやかり、車椅子の蕫赤星バージョンでも作れば、粋なはからいに喜ぶ福祉団体も多いかもしれない。
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