アマチュアのためのゴルフ心理学

<アマチュアのためのゴルフ心理学>1.メンタルトレーニングって?

2004/08/02 15:27

週刊BCN 2004年08月02日vol.1050掲載

 ゴルフはメンタルのスポーツだ、ということはゴルフをする人なら誰しもがよく感じることだろう。

 しかし、練習場でボールを沢山打ちこんだり、クラブを研究したりといったことには熱心に取り組んでも、自分のメンタル面のスキルアップについては考えもしない人がほとんどというのが現状ではないだろうか。

 それには、メンタルが大事とは言っても、一体何がメンタルで、どうすればメンタルのトレーニングになるのかということが、漠然としていてイメージできないということもあるだろう。

 そこで少し考えてみてほしいのが、ラウンドにおける時間配分なのである。ゴルフの1ラウンドは、平均3、4時間もかかる個人スポーツで、大変だと思われがちだ。だが、直接スコアに結びつくショットそのものに費やされる時間は、1ショット5秒と見積もっても、1ラウンド全体ではたった10分にも満たない。

 ショット以外の歩きの時間、ショット分析の時間、ルーティンの時間こそが、ラウンドの大部分の時間を占めているのだ。

 実は、このショット以外の長時間をいかに過ごすかということこそが、長時間に及ぶラウンドで集中できるかどうかから、実際のショットの出来不出来にまで、大変大きな影響を与えているのである。

 当然、この時間の使い方については何もせずに、ショットだけをどうにかしようと取り組むことは、ゴルフラウンドをトータルで考えたとき、本番に使えることはほとんど何もしていないといっても過言ではないだろう。ゴルフにおけるメンタルトレーニングというのは、まさにこのショットとショット以外の時間の使い方をうまくしていく、ということに他ならないのである。

 そこで、この連載では、ショット以外の時間でゴルファーが陥りがちな状況を具体的に挙げ、すぐに使えるメンタル面のトレーニング法や、スキルアップの方法について紹介していこうと思う。ぜひ、ヒントにしていただき、スコアアップを実現してほしい。
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