▼実質的にはイタリアのDFカンナバロ主将がW杯ドイツ大会の最優秀選手(MVP)だろう。「上がって良し、下がって良し」の名ディフェンダーだ。全日程を通じ、オウンゴールの1点を含め失点は僅か2点に抑え、優勝に貢献したからだ。決勝前に投票が集中したため、実際のMVPには、頭突きをしたフランスのMFジダン選手が獲得したが…。

▼イタリアが初戦のガーナに勝利した日、北斗子は、同国に近い南ドイツの街、マンハイムにいた。試合終了と同時に三色旗を振り回すイタリア人が街を練り歩く様子を見た。ドイツでは「勝者」による街の占拠は許された。日本で開催したW杯と異なり、こうした行為を平然と受け入れられる〝風土〟があるように感じた。

▼サッカーファンが三々五々集まる飲み屋には、必ず「薄型テレビ」や「大型プロジェクタ」が設置されている。W杯の映像を流せない店には、客が来ない。自宅や友人宅でテレビ観戦というより、外の店でみんなと感動を分かち合う風潮がある。「店舗にテレビ設置」は、何も開催国ドイツに限らないのだろう。

▼今、欧州では空前の「薄型テレビ」ブームという。店舗のテレビが大きく貢献したことは明らかだ。W杯スポンサーとなった東芝は、欧州地区の平均伸び率にプラス50%以上も成長。同社のスポンサーシップは成功と言える。次回南アフリカ大会は、東芝と入れ替わりソニーがITスポンサーになる。AV(音響・映像)機器やパソコンの未開拓地にソニー効果を呼び起こせるか注目される。