キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)の今年度上期(1-6月)連結決算によると、デジタル複合機(MFP)に利用する「トナーカートリッジ」の売上高が、初めてモノクロをカラーが上回った。カラートナーは、全体比率の53%に達したという。コピーチャージ保守を利用する企業向け販売でのことだ。

 同様に上期は、レーザープリンタ全体の交換用トナーの売上高が、カラートナーの増加がけん引し、前年同期に比べ12%も伸びた。「e─文書法」が施行されるなど、企業内ドキュメントの電子文書化が進んでいる。情報漏えい防止の観点からも、印刷出力が制限されているはずだが、意外な結果である。

 富士ゼロックスは、国内にあるMFPメーカーの中でカラー化率が高く60%程度になる。キヤノンMJと同じく、カラートナーに売上増効果を期待していることは容易に想像がつく。

 企業でカラー出力が増えた要因は、顧客に提案する際のプレゼンテーション資料を出力する量が増えたためだ。こうした資料ならば、個人情報を載せることも少なく、出力を規制される対象になりにくい。各プリンタメーカーに聞くと、キヤノンMJを除けば、1─2年前に比べ、単機能のカラーレーザープリンタは普及が鈍化している。そのため、モノクロとカラーの両搭載機は、モノクロの印刷速度が高い機種を積極的に売り出しているが、考えを改める必要があるかもしれない。