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タイプは異なれど心は同じ

2006/08/28 15:27

週刊BCN 2006年08月28日vol.1151掲載

 高専プロコン(全国高等専門学校プログラミングコンテスト)にチャレンジする学生たちの姿を連載する「ITジュニアの群像」で、10代後半から20代前半の高専生たちに会い、取材した。

 プロコンに積極的に参加する学生もいれば、背中を押されて参加する学生もいる。それぞれだ。リーダーシップを発揮する兄貴分もいれば、陰に隠れて目立たないタイプの学生もいる。タイプはそれぞれ異なるが、いずれの学生もこれから社会に出る初々しさで溢れていて頼もしい。

 インタビューした一人に、「作品テーマが思い浮かばない。でも、これをやれと与えられたらできるのに」と、“指示待ち族”のような発言をする学生がいた。プロコンに出場する学生にしては自主性に乏しく、冷めているようにも見えるのだが、話をしているうちに、「将来は、さりげないけど、あったら便利なものをつくって世の中の役に立ちたい」のだと明かした。

 さらに「自分のつくったものが世の中の役に立つのは最高の喜び」と、内に秘めた情熱を言葉に出せずにいるだけだったのだ。そんな一面を覗いて、ほっとすると同時に、やはり技術者の卵であると確信した。

 どんなふうに見えても、まっすぐな心を持っているのだ。それを、うまく表に出してアピールできるタイプとそうでないタイプがいる。それぞれの学生たちが秘めている熱意を目の当たりにした。
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