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富士通、打倒フィールディングへ着々

2007/10/08 15:37

週刊BCN 2007年10月08日vol.1206掲載

 富士通(黒川博昭社長)は、東日本地区の保守サービス体制を再編した。保守子会社の富士通エフサスと販売系SIerの富士通ビジネスシステム(FJB)の保守要員(約230人)を同地区(北海道、東北6県、北関東3県、埼玉県、長野県)に集約し、10月1日に新会社「エフサス・テクノ東日本」(楽照夫社長)を設立した。これまで、富士通エフサスのエフサス・テクノを含め、3社が個別に企業と契約して担当エリアも重複するなど、「多段階サポート」体制になっている弊害があった。これを解消すべく、大胆に再編を断行したのだ。

 富士通エフサスは現在、「スピードNo.1」を掲げ、企業への出動・問題解決までの所要時間を迅速化するため、さまざまな組織再編を断行している。

 04年10月に上場を廃止し、富士通の100%子会社へ移行した。グループ内の一員として、グループ内で推進している「ITライフサイクル」の一貫体制を構築するなかで、「ITインフラサービス」の中核会社として大胆な変貌を遂げてきた。

 今回の再編は、本体でなく富士通エフサスが主導したと考えられる。富士通エフサスは本体の顧客を主に担当し、エフサス・テクノが担っていたメインの顧客となる中堅中小企業の保守サービスを統合化したということだ。

 打倒NECフィールディングに向けた体制が着々と構築されようとしている。(吾)
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