「占い師ではないので、足下の受注状況を粛々と積み上げただけ」──。金融危機の混乱のなか、今年度(2009年3月期)通期の期初見通しをほぼ据え置くとした日立情報システムズの原巖社長(写真)は、「ほんとうに達成できるのか?」と、詰め寄った記者にこう回答した。

 中間期決算では、大手SIerが相次いで通期見通しを下方修正。不況の波は、大手に比べて経営基盤が弱い中堅・中小企業から順番に呑み込んでいくと一般的に考えられているが、SI業界では少し状況が違うようだ。

 中間期の業績を見る限りでは、証券業やメガバンクの基幹システム統合案件など、大型プロジェクトへの依存度が高いSIerほど業績へのマイナス影響が顕著。日立情報システムズの主戦場である中堅・中小企業層では、「まだ具体的な影響が見えない」。合理的な理由もないのに下方修正するわけにもいかず、通期見通しは「とりあえず据え置く」ことに。不況の空気に流されないよう、「足下をしっかり固めていきたい」と、気を引き締める。