▼初夏というのに「冬に逆戻りする」──。某コンピュータメーカーの幹部が凍えそうな表情を見せる。エコポイント制度が始まり“特需”の期待に沸く家電量販店。反面、店頭へ商品を卸す側のメーカーでは、明暗を分けそうだ。対象商品はエアコン、冷蔵庫、地デジ対応テレビ。パソコンや周辺機器は“蚊帳の外”に。エコポイント開始で店頭への来店者が大幅に増えたとしても、パソコン関連は日陰に置かれるかもしれない。

▼対象商品以外のメーカー各社の頭には、文字通り“猛暑”だった2001年が去来している。この年、東京では過去最高となる47日間連続の熱帯夜。パソコンが店頭の主力商材だった頃だ。猛暑の影響でエアコンが売れに売れた。パソコンメーカー関係者からは、「エアコンに食われた」と嘆きの声が出るほど、夏商戦に大きな影響を及ぼした。

▼パソコンには、周辺機器や消耗品など関連商品の販売が付いて伸びる。地デジ対応テレビには、これと同じような需要があるが、エアコンと冷蔵庫は売り切りだ。ネットブックがパソコン市場をけん引し続け、台数の伸びに比例して関連商品の成長が見込まれた。だが、Windows7出荷待ちによる「買え控え」が出てきた。そこに、「エコポイント」でダブルパンチを食らった格好だ。

▼「エアコンとパソコン」の需要関係は未だ不確定要素がある。ただ、消費者の財布は一つなのだ。収入減で、より紐はきつくなり、ポイント還元のある商品の購入に走ることだろう。