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<ニュースその後を検証>パッケージで売り上げ増大 販社がソフトメーカー機能を強化

2009/08/10 15:38

週刊BCN 2009年08月10日vol.1296掲載

●2002年7月22日 vol.950 1面にて報道

 現在、中堅・中小企業を対象にサーバーやパソコンなどをシステム提案・販売する販売系SIerの多くは、自社開発のパッケージを外販している。この“波”を捉えた週刊BCN(2002年7月22日号)は、旧オフコンディーラーの日本ビジネスコンピューター(JBCC)や日本事務器など大手ベンダーが、収益拡大を狙って一斉に自社ブランドのERP(統合基幹業務システム)やなどを投入したと報じた。

 当時は地方の有力ベンダーを含め、販売系SIerの多くがオフコンからオープンシステムへの事業シフトを加速させていた。しかし、オフコンに比べてサーバーやパソコンなどは、低価格で収益を上げにくい。このため、クライアント/サーバー型(C/S)システムにパッケージを組み込んだソリューション販売を強化したのだ。

 だが、本紙ではハードウェア販売中心のベンダーがパッケージを売ろうとすれば、新たなソフト開発投資や販路獲得など、逆に間接コストが増大することや、SAPやオラクルなど外資系ベンダーや専業ベンダーと競合するリスクを危惧した。しかし、この心配をよそに、現在では「C/S+自社パッケージ」提案が定着している。(谷畑良胤)
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