旅の蜃気楼

若き経営者の挨拶に“感動”

2010/04/08 15:38

週刊BCN 2010年04月05日vol.1328掲載

【音羽発】サンワサプライの上海法人で活躍している山田祐三さんの結婚披露宴に参加した。3月28日、会場はフォーシーズンズホテル椿山荘・東京。ひな壇に媒酌人と新郎新婦が並ぶ。最近の披露宴で仲人の立ち会う結婚式は珍しいと思った。新郎は山田家、新婦の涼子さんは二宮家だ。

▼およそ90名の披露宴会場は、真っ白な花で一杯だ。なんとも清楚な雰囲気が漂っている。扉が開き、新郎新婦が入場した。割れんばかりの拍手が鳴り響く。羽織袴に内掛け姿だ。立派な内掛けに目を奪われた。今日のこの日のために、子供の門出のために、贅の限りを尽くしたという、そんなご両親の気持ちが伝わってくる。新郎新婦がひな壇に並んだ。深々とお辞儀をした。次いで仲人の挨拶が始まった。人材パワーアップコンサルティング社長の二宮靖志さんだ。すらっとした細身の身体ながら声は大きい。40代とお見受けした。堂々とした話のなかに、新郎新婦の紹介がある。

▼これまで、新郎の祐三さんには3回会っている。初対面は2007年6月に開かれたコンピューテックス台北の会場だ。そこでサンワサプライ社長の山田哲也さんと会った。「上海の会社で仕事をしています。まずは父の会社の売り上げに追いつくこと」と祐三さんは語った。ざっと200億円規模だ。このときは、27歳だった。中国語は慶応大学湘南藤沢キャンパスの頃から習っているとのこと。中国での起業は学生時代から温めていたもののようだ。立派な目標を聞いて、中国にいる祐三さんに会いたくなった。同じ年に上海に出向いて、苦労しながら頑張っている姿を目にした。3度目に会ったのは、今年の3月6日だ。大塚商会の上海事業所を訪ねたとき、「僕も同席してもいいですか」と連絡が入ったのだ。

▼披露宴で祐三さんが挨拶をした。「中国にはいろんな国の人がいて、言葉もまちまちなんです。しかし、共通言語があります。それは“感動”です」。この言葉に、宴に参加した皆が感動した。明日が楽しみだ。(BCN社長・奥田喜久男)

結婚披露宴は、おごそかな雰囲気で執り行われた
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