BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>『仕事にすぐ効く 魔法の文房具』

2010/07/29 15:27

週刊BCN 2010年07月26日vol.1343掲載

 ビジネスパーソンに多い「文房具フェチ」に贈る本。カタログのようで、そうではない。文具コンサルタントである著者が厳選したアイテムを、それらを使うシーンごとに区分し、推薦する理由と使い方を解説してくれる。

 章立て(使うシーン)は、5項目。第1章/発想編、第2章/記録編、第3章/整理編、第4章/事務作業編、第5章/ツール編である。例えば、発想編ではどんな文房具が取り上げられているのか、みてみよう。トップバッターは、「鉛筆」である。その利点として、とても「長持ち」であること、1本でいろんなタッチが書けることなどが挙げられている。いわれてみれば、なるほどである。長くて持ち歩きにくい鉛筆を携行するのに便利な『エクステンダー』(鉛筆ホルダー)など、お洒落なグッズが紹介されているが、書評子が惹かれたのは『8B鉛筆』と『ヌメ革製の専用キャップ』(いずれも月光荘)だ。真っ白な紙に、この8B鉛筆で思いついたことを書き散らしていけば、いくらでもアイデアが湧いてくる(ような気がする)。

 ちょっと変わったところでは、梱包用の透明テープで、ハサミを使わずに手でカットできるというものがある。住友スリーエムの『スコッチ 手でまっすぐ切れるテープ』がそれだ。ガムテープで箱詰めするよりも見た目がすっきりするので、流行りそうな予感がある。

 計101のアイテムが紹介されており、「ふむふむ」と感心しながら、楽しめる本である。(止水)


『仕事にすぐ効く 魔法の文房具』
土橋 正著 東京書籍刊(1600円+税)
  • 1