北斗七星

北斗七星 2012年3月26日付 Vol.1425

2012/03/29 15:38

週刊BCN 2012年03月26日vol.1425掲載

▼「日本のカスタマーが求める仕様を取り込んだ」。3月初旬、インテルは最新のXeonプロセッサ「E5ファミリー」を発表したが、同社の幹部は設計についてこう述べた。日本のメーカーなどからは、堅牢性や大量データの処理能力の向上を強く要求され、これに応えた。

▼新プロセッサは急拡大するデータセンター(DC)のトラフィック需要に合わせて拡張できる設計にした。前世代の5600番台と比べて最大80%の性能向上を遂げた。日本ではI/OとPCI Express3.0の対応が多く出た。大量データの処理に対する国内ニーズが高まっている証だろう。

▼日本データセンター協会によれば、東日本大震災でサービスを止めたDCは皆無。そのためか、DC事業者は高性能なプロセッサを求めない傾向がある。だが、いずれDC事業者も大量データに対処する時代が来る。新プロセッサはその狭間で悩んだ末に完成した。

▼米IBMが3月初旬に開催したパートナー向けイベント。今回の主題は、非構造化データを戦略的に使うことだった。日本のITベンダーでこの分野を語れる企業は少ない。世界の潮流を迅速に捉えて取り組みを開始したい。(吾)
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