〈一般的な解釈は…〉停電時に、サーバーなどのIT機器に数分から数十分程度の期間で電力を供給する装置。

 IT用語の「UPS」は、英語の「Uninterruptible Power Supply」の頭文字をとったもの。UPSとは、停電が発生した際に、サーバーをはじめとするIT機器に数十分程度の間、電力を供給する装置である。UPSがサーバーなどIT機器に電力を供給している間に、正常な手順でシステムをシャットダウンすることによって、急な停電による故障を防ぐことができる。

 UPSは、電気回路とバッテリを組み合わせて構成される。IT機器と電源の間に設置し、電源の電圧に異常が発生した際に、自動的にIT機器に安定した電力を供給する。UPSには、パソコンを守る小型で低価格な一般家庭用のものから、データセンターの大規模システムで使う高性能モデルまで、さまざまな種類がある。

 UPSが電力を供給し続ける時間は、UPSのバッテリ容量やIT機器の消費電力などによって異なる。一般的には30分前後とされている。UPSは突然の停電に備えて、あくまでもシステムを安全にシャットダウンする時間を与えるためのもので、長時間にわたってIT機器に電力を供給する使用を想定していない。東日本大震災後に実施された数時間の計画停電のような場合は、UPSではなく、非常用発電機や蓄電池などを用いることになる。

 UPSはこれまで、サーバーを運用する企業が使うというのが主な用途だったが、ここ数年、パソコンやテレビなどのデジタル家電製品が高性能化するとともに、コンシューマ向けUPSの市場が拡大しつつある。東日本大震災直後に、コンシューマ向けUPSが爆発的に売れたが、長時間の電力供給ができると勘違いして購入した人が多かったようだ。このような事態を引き起こさないために、UPSメーカーは、個人ユーザーにUPSの正しい使い方を周知することに力を注いでいる。