地方のIT産業の特徴は、大手ITベンダーなどの下請け案件として、受託ソフト開発を中心に手がけるITベンダーが多いこと。しかし近年では、オフショア開発によって海外に案件が流れたり、クラウドサービスの拡大によって一からシステムを開発する案件が減ったりで、開発単価は下がり、厳しい状況に追い込まれています。
こうしたなかで、これまで受託ソフト開発を事業の中心に据えていたIT企業は、自社開発のプロダクトを展開するなど、ビジネスモデルの転換を図っています。しかし悲しいかな、商品の販売経験がない企業には、マーケティングや営業のノウハウがありません。せっかくのすぐれた製品をうまく販売につなげることができないケースが多いのです。
こうした企業が自力でマーケティングや営業の力をつけることは、簡単ではありません。自治体や情報産業協会が支援する必要があります。記事では、石川県産業創出支援機構(ISICO)のIT企業支援を紹介しています。こうした支援をきっかけに地方のITベンダーが成長し、「日本のシリコンバレー」が出てくることを期待しています。(真鍋武)
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<地方ITビジネスの羅針盤 各地の動きに成長の萌芽をみる>石川県の動きに成長の萌芽をみる(2)メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.6.21」より