【OpenFlow(オープンフロー)】
ネットワークの構成や機器の設定をソフトウェアで一括制御するSoftware Defined Network(SDN)の代表的な標準技術

 企業が保有するデータ量の増加やデータ活用の高度化を背景に、仮想化技術などを駆使してITシステムの統合を進めるケースが増え、ネットワーク環境も複雑化している。これらの管理・運用負荷を軽減する手法として近年注目されているのが、ネットワーク構成や機器の設定をソフトウェアで一括制御するSDN。「OpenFlow」は、SDNを実現する代表的な標準技術である。

 もともとは、2008年に米スタンフォード大学が中心となって設立し、シスコシステムズ、ヒューレット・パッカード、ジュニパーネットワークス、NECなどが参加した「OpenFlowスイッチングコンソーシアム」が提唱。技術の標準化を進めて、2009年に最初の仕様を策定した。

 2011年には、GoogleやYahoo!、Facebookなど、大規模なデータセンターをもち、ネットワーク環境の運用に課題を抱えていたユーザー企業が主導して、SDNを推進するNPO「オープン・ネットワーキング・ファウンデーション(ONF)」を設立。標準化の業務を引き継いだ。

 OpenFlowの技術的な特徴は、ネットワークの経路制御とデータ転送を分離している点にある。従来のネットワークは、スイッチに経路制御とデータ転送の両方の機能をもたせている。経路制御を分散的に行うことになるため、障害のリカバリには適しているが、ネットワーク全体を俯瞰した柔軟な経路制御は難しいという課題があった。

 OpenFlowのネットワーク経路制御は、ソフトウェアである専用コントローラで一元管理し、スイッチはデータ転送だけを実行する。これによってネットワークを単純化し、運用・管理の労力を大幅に削減する。