元社長の遠藤隆雄氏の退任後、日本オラクルのトップに直接インタビューする機会がなかなか巡ってきませんでした。『週刊BCN』1542号に掲載した杉原博茂社長兼CEOへのインタビューは、読者の方々にとっても、記者にとっても、ようやく実現した待ちに待った取材だったといえます。聞いてみたいことがいろいろありましたが、結果として想像以上に踏み込んだ話をしていただいたと感じています。
その理由の一つが、「クラウドナンバーワンカンパニー」という目標をいかに実現するかについて、オラクルの存在感が大きいとはいえないパブリッククラウドの戦略について、かなりはっきりとしたビジョンを語ってくださったこと。そしてもう一つが、ITビジネスを停滞させた諸悪の根源として語られることが多い「囲い込み」に対する思いを吐露してくださったことです。とくに後者は、その率直さに少々びっくりしました。
具体的な内容については記事を読んでいただくとして、朴訥とした語り口のなかに、時折リーダーシップを感じさせる強い言葉を織り交ぜ、日本オラクル社内に変革の風を吹かせている様子が伝わってきました。新しいリーダーが、日本オラクルを総合ITベンダーとしてさらなる高みに引き上げることができるのか、目が離せません。(本多和幸)
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日本オラクル 代表執行役社長兼CEO 杉原博茂日本オラクル インメモリDBを日本市場に投入 ミッションクリティカルなクラウドの世界を切り開くメールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.8.26」より