北斗七星

北斗七星 2015年11月16日付 vol.1604

2015/11/19 15:38

週刊BCN 2015年11月16日vol.1604掲載

▼「長年、AI(人工知能)の研究に取り組んできたが、ムリだとわかった」と、Hadoopを開発したダグ・カッティング氏がかつて語っていた。現在はAIバブル時代といえるほど、AI関連のニュースが日々飛び交っている。そのニュースがカッティング氏の目指したAIかどうかは不明だが、AIの文字を入れただけでメディアからの取材依頼が増えるらしい。

▼取材依頼が増えるのはうれしいが、取材者の関心は製品よりも「AIは人間の仕事を奪うのか」にあるという。ニュースバリューとしては、AIは人間の仕事を奪う悪者であったほうがいいに違いない。

▼調査会社のガートナーは11月2日、「2018年までに300万人以上の労働者の上司がロボットになる」と発表した。本紙でたとえると、読者ウケのいいネタを的確に分析して、編集方針などのマネジメントを担うロボットが登場し、編集長が不要になるという感じ。そんな時代がついに来てしまうらしい。

▼上司が不要なら、平社員はいつまでたっても出世できない。“若者の出世離れ”が話題になることがあるが、近未来を思うと正しい生き方なのかもしれない。(風)
  • 1