駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国

<駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国>春節も爆竹なく

2016/02/18 19:46

週刊BCN 2016年02月15日vol.1616掲載

 春節(旧正月)がやってきた。春節の風物詩といえば、花火と爆竹だ。しかし上海では今年1月、大気汚染や火災防止のために「上海市花火・爆竹安全管理条例」の改訂版が施行され、環状高速道路「外環線」の内側では全面的に花火と爆竹の使用が禁止された。これまでも春節時には部分的に禁止になっていたが、今回の全面禁止は未曽有の措置となる。上海に住む中国人は、「たくさんの花火と爆竹をみるのが毎年恒例の楽しみだっただけに、非常に残念」と不満を漏らした。禁止エリアでは爆竹の販売店も撤去されており、違法に販売した場合は罰金を科すなどの措置が取られている。

上海の中心部では、花火と爆竹が全面禁止に

 今回の全面禁止は、春節期間の一時的な措置でなく、今後もずっと続く。中国では、結婚式や新居への入居の際に花火・爆竹が使用されることが多いが、これも今後は不可能になる。代替として、例えば上海市虹口区では、婚姻届を申請すると、電子爆竹を配布する取り組みを2月から行う予定。
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