日本は景気拡大の道を歩んでいる

 東京五輪が開催される2020年頃、日本は不景気になるという。五輪開催に向けた大型の公共投資が終わるためというのが、その理由だ。政府もそれを認識してか、五輪後も公共投資を継続するための施策を進めている。

 五輪後はともかく、五輪開催以前の現在なら好景気のムードが広がりそうだが、どうも庶民の財布はお寒い状況のまま。アベノミクスで放たれた矢は、すべて外れだったのではないかと思えるほどだ。ところが、個人投資家の視点は違う。「株式投資をしないヤツは、好景気を実感できないかもしれない。でも、多くの投資家は株価が大きく上昇したこともあって、濡れ手で粟の状態だった」と、ある個人投資家の弁。アベノミクスのおかげで、シンガポールに2億円のマンションを買ったと自慢していた。

 IT業界は、案件過多で人手不足が続き、まさに好景気の最中にある。人手不足はしばらく続きそうで、案件の獲得よりも、人材の確保のほうが重要な課題となっている。とはいえ、好調なときほど、警鐘を鳴らすかのような声も出てきがちで、五輪よりも前にIT業界は厳しい状況を迎えるともいわれるようになってきた。実際はどうなのだろうか。

 景気の状況を表す指標は多くあるが、近未来の景気、つまり投資をするにあたって参照すべき指標として、「金利を見よ」というのが本書。リーマン・ショックも、金利は予告していたらしい。ちなみに、日本の今は金利から判断すると、景気拡大の途上にあるらしい。さて、どうなるのか。乞うご期待。(亭)

『金利を見れば投資はうまくいく』
堀井正孝 著
クロスメディア・パブリッシング 刊(1480円+税)