北斗七星

北斗七星 2017年3月20日付 vol.1670

2017/03/24 09:00

週刊BCN 2017年03月20日vol.1670掲載



▼テラスカイの幹部でもある芸人の厚切りジェイソンさんが、「それほどすごくない日本の文化への感動を強制される番組が多い」という主旨の発言をして、賛否両論が巻き起こった。

▼FinTechなどを中心にスタートアップの活躍が目立つようになっている。しかし、ここでよく聞かれるのは、「日本すごい」ではなく、日本のFinTechスタートアップは世界から何周も遅れているという論調だ。当のスタートアップ企業は、世界の先端を走っているというプライドをもっていることも少なくない印象なのだが。

▼日本を代表するブロックチェーン企業の一社であるbitFlyerの加納裕三代表取締役曰く、「投資金額や関わっている人の数は確かに少ないが、個々の企業の技術力、当局の理解、ビジネス環境を整えるための法整備などは日本が一番進んでいる」。前提をていねいに整理しなければ、この種の議論は不毛なものになる。

▼それでも、日本のスタートアップ側に、国内外からさらなる投資を引き出す努力が必要なのは確かだろう。ジェイソンさんのようなタレントを揃えるかはともかく、英語での発信力は向上させたほうがよさそうだ。(霹)
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