日本からの出張者や友達を迎え入れると、大抵の場合、彼らは中国のモバイル決済や自転車シェアリングを体験したがります。そのためにはもちろん、アカウントの開設が必要。現地で主流の「支付宝（Alipay）」「微信支付（WeChatPay）」は、クレジットカードで外国人も登録できるそうですが、使える機能が限られており、本格的に利用するには、中国の銀行口座が欠かせません。しかし、手続きが複雑とあって、実際には諦める人が多いのが実情です。

　日本のBCN社員も、過去に訪中した数人が挑戦しましたが、いずれも断念しました。中国の銀行口座を用意したものの、アカウント開設の手続きを進めるなかで、現地の電話番号も必要とわかり、結局は降参。とても悔しがっていました。

　中国の銀行口座や電話番号をもっている外国人でも、使えない機能はあります。例えば、最近、一部で利用が始まった「支付宝」の顔認証による決済機能。アリババが杭州で開催したイベントで体験コーナーが設置されていたので、私も試してみたのですが、うまくいきませんでした。中国人の身分証カードが必要とのこと。これは、外国人にはどうしようもありません。いろいろ事情はあるのでしょうが、アリババさん、何とかしてくださいな。（上海支局　真鍋武）